2013年10月21日月曜日

国際協力と教育活動の融合

ご無沙汰しています。
現在、神奈川県立川崎高校で数学科の教員をしています、木村と申します。ザンビア特別教育プログラムを修了して、1年半が経ちました。現在、私の勤める高校で「国際理解・国際交流」という授業を担当しているので、その授業での最近の活動を紹介したいと思います。

現在、卒業生である東海大学の学生と一緒に文房具を集め、カンボジア・ベトナムなどの国に寄付し、交流をしてくるという企画を進めています。最近はその活動に自分の授業を受講している生徒を中心とした高校生も混ざり、様々なイベントで文房具を集めたり、貧困削減のアドボカシー活動を行っています。この活動のおもしろいところは、大学生と高校生の連携による学び合いが基礎になっている所じゃないかなと思っています。これまで実施してきた活動を写真と共にご紹介致します。


一枚目の写真は、文房具プロジェクトの様子です。今年の年末に大学生とカンボジア・ベトナムの孤児院を訪問する際に届ける文房具です。地域の方々や企業の協力で、多くの文房具が集まりました。高校生にとっては、ただ集めて送るだけでなく、実際に自分たちが集めた文房具が現地の人々に届くまでの様子を見届けることが出来るという点がいいかと思っています。また、単に寄付するだけではよくないので、大学生と一緒に思考錯誤しながら交流のプログラムも考えています。これは大学生にとっても、どんな支援が必要なのかを考える機会になっていると思います。


二枚目の写真は、スタンドアップテイクアクションというミレニアム開発目標を達成するためのアドボカシー活動の様子です。日本にいてはなかなか感じることのできない途上国の問題を、多くの方に知ってもらい立ち上がって写真を撮るというものです。ただ写真を撮るだけでは意味ないですが、この中から実際に貧困削減などのために一歩を踏み出すきっかけになるのかなと思っています。この写真は、これまで文化祭や地域のイベントでこの活動を行ってきた中で一番多くの方に参加していただいた時のものです。川崎市の1000人以上入るような会場で、だいたい500人程度の方に参加していただきました。さまざまなイベントに参加し、他の活動を目の当たりにすることで、高校生もいろんな形の支援があるということを学び、「実際に行ってみたい!」などと言う生徒も出てきたのはやっていてよかったと思うところです。


最後の写真は、私が東海大学の学生に青年海外協力隊の活動紹介や現在の活動の紹介をしてきた時のものです。参加者の中に、「広島大学国際協力研究科に興味がある」と言ってきた学生もいたので、大学院の宣伝にもなってよかったかと思います。

結びと致しまして、これまで大学院で培ってきた「国際協力の知見」と「教育学的な知見』を現在の教育活動に活かすことができているのは、すごく幸せであるのと同時に大学院で苦労してきた甲斐があったなと感じます。大学を出てすぐに教員なっていたら、このような活動はできなかったなと思うので、もし迷っている方がいましたら是非、ザンビア特別教育プログラムの扉をノックしてみてはいかがですか?

神奈川県立川崎高等学校
数学科教諭
木村 光宏