2013年2月26日火曜日

ザンビア生活から学ぶもの


みなさん、もし朝、目覚めたら数百万年前の旧石器時代や縄文時代までタイムスリップしていたらどうしますか?また、そこで今後暮らしていくことになったらどうしますか?火起こし生活、農耕や家畜生活へと生活スタイルが変化してしまったらどうでしょう?機械などに頼っていた生活から自給自足への生活へと変化したらみなさんは、いつまで生活できますか?そのような生活に耐えられますか?

経済が発展しており、インフラもしっかり整備されていて、何不自由なく生活できる日本。そんな日本で生活するみなさんは、ザンビアの人々がどんな生活を送っているか、想像できますか?ザンビアでは、自給自足の生活が大半を占めています。自分の畑で穀物を育て、鶏を飼い、それを捌いて食べる。また、停電、お湯なし、洗濯機なし、ガスなし、そんな生活が当たり前です。

 
また、ザンビアでは、幼いうちから畑仕事、料理、洗濯など一般的な家事の手伝いを子どもたちが行っています。自分より幼い子供が料理や畑仕事、洗濯をしている姿を見ていると「本当にたくましいな。」と感じます。私自身も、日本での生活に慣れてしまっていたので、ザンビアに来たばかりの頃は、停電になったり、水が出なかったりすると「不便だな。」と感じていました。しかし、例え電気がなく停電になっても夜空を見上げればたくさんの星が空一面に広がっていてとても明るくキレイです。また、お湯が出なくっても太陽の熱で水を温めたり、アロエの葉でにきびを治癒したりなど毎回学ぶことが盛りだくさんです。経済の発展、インフラが整備されているおかげで、電気や食料への無駄が増えている日本と比べると、ザンビアの生活はとても環境にやさしく無駄がない生活です。また、人々同士の交流もとても活発で相互扶助の生活をとても大切にしている国でもあります。ザンビアでの生活は、自分が今までしてきた生活スタイルを見直すいい機会に繋がり、新たな知恵や視点をたくさん与えてくれます。物などに頼りすぎていた生活から一歩離れ、ザンビアのような生活スタイルにどっぷり浸かり、そこから感じるものを大切にし、たくさんのことを吸収していきたいと思います。もし、日本のような便利なものがなかったり、インフラが整備されていなかったりという生活でも、しっかりと暮らしていけるだけの知識や技術をザンビアで身につけたいと思った今日この頃でした。

2013年2月21日木曜日

教員養成校での授業

 

広島大学のg.ecbo遡上教育プログラムにてザンビアに来ています。

この2週間はコッパーベルト州にあるムフリラ教員養成校を拠点とし、
地区の高等学校での調査及び、教員養成校での授業補助を行っています。

ムフリラ教員養成校は、ザンビア国内に2つしかない、
高等学校の数学の教員資格が取得できる学校の一つで、
各学年約100人の生徒が将来の数学教員を目指し学んでいます。


3年間を通し「数学」と「教授方法」の授業が行われており、
第2学年の1~3月には模擬授業が、4~6月には教育実習が、
さらに第3学年の1~3月にも教育実習が行われます。

模擬授業では事前に生徒が指導案を作成し、その指導案を教員が確認し、
その指導案に基づいて20分の授業が行われます。
その後、学生間での意見交換、教員の講評が行われます。

ザンビアの数学授業パターンである、
例題の説明→演習という流れが多いですが、
各生徒が工夫を凝らし行う授業は興味深いです。

幸いにもコメントをする機会を与えてもらっているので、
気づいたことをどのように話せば相手に伝わるか、
どのような視点からコメントをすべきかなど、毎日いろいろと考えさせられます。

これまでは高等学校の生徒に数学や理科を教えることに興味がありましたが、
教員養成学校でいつか授業ができればなと思います。

2013年2月16日土曜日

雨宿り


  私の任地ソルウェジは、ザンビアの中でも降水量が多く、雨季のこの時期は、毎日のように雨が降ります。日本では考えられないくらいの大きな雷に、夜中、目覚めることもあります。雨によって道路は川に表情を変え、ぬかるんでいない場所を探して歩くのに必死です。ただ、その雨も1日中降るというよりは、夕立のように短い時間に沢山降るというものです。その短い時間にあった出来事を今回お話したいと思います。

 その日も無事に学校が終わり、同僚と一緒に帰宅していました。相変わらず空は、モクモクと雨雲が近づいていました。学校を出発して10分も経たないうちに、小降りの雨が激しい雨へと変貌し、ザーっと降り始めました。私たちはこの激しい雨の中、外を歩くのは至難の業なので、どこかに雨宿りすることに。私たちがいた場所は、ザンビアの中でも貧しい人達が集まって住んでいるコンパウンドの中で、その1つのお家にお願いをして、家の中に入れてもらいました。

 
そのお家は6畳くらいの部屋が2つに仕切られており、一方は寝るための部屋、もう一方は台所として使われているようでした。電気や水は通っていなく、物もほとんどありませんでした。お母さんは快く私たちのための椅子を用意してくれ、雨が治まるまで中に居て良いよと言ってくれました。彼女は、学校へ通った経験がなく、英語を話せません。同僚が現地語で会話をし、それを通訳してくれました。

彼女は8人の子供を産みましたが、その内の2人を病気で早期に亡くし、今は1歳と3歳の子供達と一緒に家族の帰りを待っているところでした。子供たちは甘えん坊の年頃で、外国人の私にとても興味があるようでした。抱っこをして遊んでいると、子供達は栄養失調のためにお腹が膨らんでいるのが分かりました。そして、3歳にしては体が小さすぎました。最初は何気なく入ったお家ですが、段々と複雑な気持ちになってしまいました。

私の任地には鉱山の発掘所があり、お金持ちの人も住んでいます。その人たちは、スーパーで食材を大量に購入し、インフラ設備も整っている環境に住んでいます。その一方で、インフラ設備がなく、日々の生活を営むので精一杯な人たちも住んでいます。同じ場所でこんなにも違う生活をしている人たちがいることを目の当たりにし、何とも言えない気持ちになってしまったのです。

ザンビアを好きな傍ら、私自身が一生コンパウンドで生活することはできないと思う自分もおり、何のためにザンビアへ来たのか、たまによく分からなくなってしまう時があります。日本へ帰る前に何かしら、答えが見出だせれば良いなと思います。

最後に、コンパウンドに住んでいた彼女は、最後に大きな傘を私に貸してくれました。まだ新品の状態だったのに、明日返してくれれば良いからと優しい笑顔と一緒に。

2013年2月11日月曜日

全数教デビュー

23日,広島大学で全日本数学教育学会が開催されました。

私,初めての発表をしてきました。

 
211日に修士論文の最終発表も控えているので,それに向けた修正にもなればなと思い,発表しました。

 
・・・ところが!

「んー,今日の発表,分かりにくかったな~」と研究室のメンバーに指摘されました。

ガーン。

デビュー戦,惨敗です。

 
最終発表に向けて,修正,改良がんばります。

2013年2月6日水曜日

協力隊員としての活動の良し悪しについて


僕たちはいつだって発展途上です。という発想は飽くなき自己実現への欲求ですが、常に成長をし続けたいと思うのはありがちなことだと思います。しかし、「いつだって」が示すように、完璧な人間なんていません。たとえいたとしてもいったいどんな人間なのでしょうか。つまり、人間の成長には限界があるのです。有限なのだと思います。しかし、一方で人間は何者にもなりうる力を持っていると思います。誰からも無理だと思われた事業を一代で築く人間もいるし、自分の求める自分になるために、努力を続け成長している人だってたくさんいます。

人間は有限で無限の可能性を秘めた存在だと私は思っています。

自分には無限の可能性があると考えている人に問いたい。
努力し続けて、無限に成長していけるとしたら、思うままに自分を変革できるとしたら、そんなつまらない人生はないでしょう。多分気が狂ってしまうと思います。それはドラえもんで、すべてに嫌気がさしたノビタがもしもボックスを使って、自分以外すべての人間を消してしまい、その直後にひどく喪失感を味わうというその感情に似ているのではないかと勝手に想像しています。

それでも、中には思うように成長したり、思うような夢を叶えたりする人だっているでしょう。しかし、私はそれをすべて自分の力や努力のおかげだというのは危険だと思います。なぜかというと、自分の手で自分の人生を変革できたという発想は、世の大部分の自分の人生を自分で変革できない人への蔑みに向かうからです。例えば、どんなに貧乏でも俺は努力して大学に進学したという人は経験上、経済的な理由で大学進学できなかった人を責めます。どんなに忙しくても、私はダイエットに成功したという人は、忙しさを理由にダイエットできない人を罵ります。

それらは「たまたま」諸条件が整い、成功できたに過ぎないのだと思います。協力隊でも同じことです。二年の任期を終えて、日本へ帰国するその瞬間にここでの活動は自分の満足に足り得るものか、そうでないのかは自分の努力以上に周りの人間や環境、タイミング、運に左右されます。その成功を全て自分の能力や自分の努力によるものだと思っているのであれば、それはおこがましいことだと思えてなりませんし、逆に活動に失敗したのは全て自分のせいだとするのも同様におこがましいと思います。

私は自分の能力や努力以外に成功か否かを決定する要因があるので、個人の努力は全く無意味なものだ、すぐに努力をやめろ というのではありません。それでも、良い方向へ向かおうとするのが人間だと思います。少しでも、良くなるように考え、行動すること、今できる最善を尽くしきることが大切だと思っています。私はやりたいことが思うようにできなくても、思うようにならなくても、与えられた環境の中で、自分が持っている手札から最善のカードを選択し、場に提出し続けていく。今の状況を何とかしていこうとする、ふんばっている人を心の底から応援したいし、そういう人間でありたいと思います。

2013年2月1日金曜日

修士論文提出

こんにちは、野中です。

とうとう修士論文を提出しました!

211日が最終発表会なので、その後に修正をしないといけないかもしれませんが、とりあえず一息です。

22日、3日は全国数学教育学会で発表する予定です。

25日は附属で授業観察があります。

218日から21日は日本カリキュラム制度論の集中講義のTAです。

225日から310日は教員研修があります。

214日はバレンタインデーです。

216日は僕の誕生日です。

 
2月は大忙しです。