2022年5月23日月曜日

ウガンダ派遣学生より現地報告(学校紹介)

 GyebalekoOli Otya

こんにちは。2020年度ザンプロ生、牧研の横山穂佳です。前々回のブログ投稿者小田さんと共に、JICA海外協力隊としてウガンダに12月に派遣され、任地での生活も4か月目に入りました。

 

私はウガンダのムベンデ県(首都であるカンパラから車で約2時間半)の中高等学校で、理科教員として活動しています。今週から第2学期目が始まりましたが、1学期目は顕微鏡を用いて細胞の観察をしたり、菌について学習する単元でヨーグルトを作成したり、パンの発酵の様子を観察したりしました。

      (理科室での実験の様子)


今回は私の学校を紹介したいと思います。中高等学校には、日本でいう中学校と高校段階の生徒が通っています。OOrdinary)レベルとAAdvanced)レベルに分かれており、Oレベルが4年間、Aレベルが2年間となっています。呼び方は、O1ではなく、SSenior)1からS6となっています。ちなみに、Primary(いわゆる小学校)とOレベル、Aレベルそれぞれ終わるときには国が定める試験があり、S4とS6は特に試験勉強をがんばっています。

 

私の学校は、男女共学でカトリック教会によって設立されました。そのため、毎週水曜日と日曜日の朝にはミサがあり、生徒はミサのために歌を練習したり、ときには踊ったりします。

             (集会の様子)              男女それぞれ寮が併設されており、遠くから通う生徒が寮で暮らしています。生徒数は470名ほどで、S1は1クラス約100人とかなり多いです。そのため教室に入りきらず、講堂を教室として使っています。教科書も11冊持っておらず、毎時間図書室に借りに行きます。教科によっては、3人で1冊の場合もあります。いつか、生徒全員の手に教科書が渡る日が来たらいいなと思います。

 

教員数は31名で、教員ではないスタッフが10名以上います。スタッフは、会計士、警備員(現地ではアスカリと呼びます)、生徒の食事を作る人、寮母さん、購買のスタッフ、図書室のスタッフなどです。先生方はとても熱心で放課後や休日も、授業をしていたり、生徒からの質問に答えたりしています。

 


これから任地での生活や活動の様子、生徒の日常生活などをお伝えしていけたらと思っています。

2022年5月17日火曜日

(ザンビアより)一学期が終わりました!

はじめまして!2020年度ザンプロ生、三輪研の太田和希と申します。

私は2021年度3次隊JICA海外協力隊として今年の1月にザンビアに派遣されました。

私の配属先はザンビアの首都ルサカにある初等学校です。日本語では初等学校と名付けられていますが、実際はBasic Schoolといい、初等教育と前期中等教育を担っています。

ザンビアは1月に新年度が始まりましたが、新型コロナウイルスの影響で始業が遅れ、私の活動が始まった2月中旬にようやく授業が始まりました。私は小学校教育隊員ですが、一学期の間は日本の中学2年生にあたる8年生の理科と数学の授業を担当しました。今後も8,9年生の理科と数学を担当する予定です。

 

実際は二学期が始まる時期ですが、以下に一学期を終えての感想を書かせていただきます。

 

その前に少しだけ、私の配属先の学校の紹介をします。

私がいる学校は、1999年に日本の政府開発援助(ODA)の無償資金協力で建設されました。同年に高円宮同妃両殿下のザンビア公式御訪問を記念して、学校名も「プリンス・タカマドスクール」と名付けられた他、高円宮同妃両殿下と当時の大統領ご夫妻の像が建てられました。

 


<高円宮同妃両殿下と当時の大統領夫妻の像>





 

校舎はしっかりしていて、校庭も広く、木や芝の手入れもされています。地面も舗装されているので、学校を訪問された日本人の方には、「きれいな学校ですね」と言ってもらえます。

 


<校舎と校庭>









 教室は日本と同じぐらいの広さです。

<教室>

 




ですが、多いクラスはここで80人の生徒が授業を受けるので、机が足らず、3~4人でこの机を使いますが、床に座って授業を受ける生徒もいます。

 

一学期の印象としてすぐに思い浮かぶのは、このような環境でも一生懸命に授業を受けている生徒たちです。きれいな学校とはいえ、やはり学習をするには厳しい環境であるように思います。椅子も机も足りていない、教室の電気がつかない、黒板がぼろぼろで文字が見えにくい、窓の外から他校の生徒にちょっかいをかけられる・・・と、挙げるときりがないですが、この環境でもしっかりノートをとっている生徒の姿に感銘を受けています。

 

この2ヶ月間授業をしてみて一番難しいと感じたのは、英語の読み書きができない生徒への指導です。ザンビアでは7年生で国家試験(初等教育の卒業試験)に合格しなければ8年生に進級できないのですが、最近は一定の学力がなくても全員合格できるそうで(その背景に関しては正確な情報がないので言及を控えますが)、8年生にも英語の読み書きができない生徒が多くいます。

そのような生徒たちは英語での授業についていけないので、同僚の先生は現地語を交えて授業をしています。私は現地語で授業できるほどの語学力がないため、視覚教材を活用したり、生徒同士で話し合わせたりしていますが、やはりそう一筋縄ではいかず、特に期末試験では英語の読み書きができないことのハンデがいかに大きいかを思い知らされました。

 

また、これはザンビアに来る前からわかっていたことなのですが、学習のための設備や資源がやはり不足しています。以前は、資源が少ない中でも、身近なものを利用して実験をしたり教材を作ったりするのが、協力隊としての活動の醍醐味だと思っていたのですが、いざとなると非常に悩まされます。次の学期では顕微鏡での植物の観察があるのですが、私がいる学校には顕微鏡がないので、どのように観察しようかとずっと考えています。

教材作りに関しても、学校から紙などを提供してもらえるわけではないため、自分のお金やJICAに申請できる現地業務費を使って教材を作っても、それはこの学校にとって持続可能な方法ではないのではないだろうか・・・でもせめて絵や写真がないと生徒は理解できない・・・といった葛藤をする日々です。

 

しかし、今はやっとザンビアのことや学校のことを知り始めたというところだと思うので、これからより効果的に生徒の学びを支えられるよう、同僚の先生方と協力しながら頑張っていきます。