2022年10月24日月曜日

ザンビア特別教育プログラム説明会(参加者募集)

 ~アフリカ、ザンビアでのJICA海外協力隊活動を組み入れた修士課程のプログラムに参加して~

「ザンビア特別教育プログラム」のご紹介と帰国学生の体験談
「ザンビア特別教育プログラム説明会」を広島大学留学WEEKイベントにて行います。

オンライン開催ですので、他大学の方、社会人の方などで当プログラムに関心がある方も参加いただけます。

開催日時:2022年10月25日(火)17:10-17:55

当日内容:ザンビア特別教育プログラムのご紹介
     ザンビアから帰国した学生との対談(インタビュー)
     質疑応答

参加方法:下記の参加ボタンからお申し込みください。

<参加はこちら>

お問合せ:ntlscimhiroshima-u.ac.jp

ザンビア特別教育プログラムは、JICA協力隊と大学院での修士号取得の両方を目指す方に、JICA協力隊としてザンビアに理数科教員(小学校教諭含む)として活動しながら、現地調査・研究を同時に行い、最短で3年半で修了する(派遣前、帰国後に大学院で研究)プログラムです。 詳細はこちら

※新型コロナの影響等、派遣時期が遅れる場合は、3年半で修了できなことがありますので、事前にスケジュールを確認ください。

2022年10月19日水曜日

ザンビアより現地報告!!

 初めまして!2021年度ザンプロ生、清水研の小野亘です。
この度、2022年度1次隊理科教育隊員としてザンビアへ8月に派遣されました。

現地での訓練も終わり、活動開始!
ザンビア生活も2ヶ月を過ぎ、3ヶ月目に突入したところでザンビアとこのプログラムに興味を持っていただくために今日は大きく3つのテーマで話したいと思います。

<今日のテーマ>
・参加の動機
・ザンビアの印象
・私の活動

ブログを書くのも初めてなもので、拙い言葉運びですがご付き合いいただけると嬉しいです。

それでは早速ここで軽く自己紹介も含めてこのプログラムの参加の動機を紹介させていただきたいと思います。

参加の動機は大学院生としては不純かもしれませんがとてもシンプルに「日本で社会に出る前に途上国をこの目で見たい」というものでした。
私は、このプログラムに出会うまでは大学卒業後、地元宮崎で教員生活を送りたいと考える大学生でした。
私の夢は、日本で教壇にたち多くの子どもに学び届けること。
そして、その楽しさを見つける手助けをすることでした。
しかし、大学で日本の教育を学んでいくうちに、いつしか海外の研究に目を向けるようになりました。
この頃は日本で子ども達により良い授業を届けるため、海外の実践や研究を漁る日々でした。
しかし、その最中、途上国での実践研究を多く目にしました。
その中には、途上国における子どもや教師、家族の置かれている状況だけでなく、生活の実態などの情報も多くあり、私の関心は次第に途上国へと移っていきました。
そんな中、このプログラムに出会ったのです。大学院生として、学びながら途上国をこの目で見られる。これはチャンスだ!!そう思い志願しました。
海外経験も少ない私にとって大学に所属し、学びながら途上国での活動に挑戦できることは国際協力に一歩踏み出す重要な安心材料となりました。
こんな私ですがよろしくお願いします。

 参加の動機を話し終えたところで私の派遣国ザンビアについて話していきたいと思います。今日は、私がザンビアに対して抱いた印象をお伝えしたいと思います。

まず、ザンビアの地に降り立った瞬間に感じたことは・・・。

<←ザンビアの空港の様子>

すごく宮崎に景色が似ている!!と思ったことです。
特に、空の玄関である空港の雰囲気は宮崎のそれと同じでした。
空港に留まる機体が少ないせいか少しだだっ広い閑散とした雰囲気や空港からルサカ市街地への道の両脇に広がる草原。宮崎では、広大に広がる田畑ですが、その雰囲気がとても似ています。
第一印象は、この国のことが好きになりそうということでした。
ザンビアについては正直、大学院に進学を決めるまで名前も聞いたことのない国でした。
また、アフリカへのイメージも治安やインフラの整備、特に医療機関の整備についてまだまだ発展途中で、伝染病や犯罪も多いというイメージを持っていました。
赴任までザンビアについてたくさん調べましたが、その不安は正直大きくなる一方でした。しかし、最初に僕を迎えてくれたのは、どこか故郷に似た雰囲気の光景でした。インターネットを通して見た景色は広大な草原だったので、少し驚きました。
もちろん広大な草原が広がっているのですが、インターネットを通して見るのとはやはり感じ方が違いました。空の薄い水色、草原に生える金色の植物は、宮崎の空、宮崎の田畑の風景に重ねてしまうほどでした。

 最後に、私の活動について、任地配属から1ヶ月の活動の様子とともにお届けします。

私はザンビアの首都ルサカにある中等学校に毎日通っています。私の通う学校はSTEM(Science, technology, engineering, and mathematics) 教育先進校で、科学・技術・工学・数学教育に力を入れています。
子どもたちの授業時間割もその大半はこれらに関係する授業で構成されています。
私は、主に日本の高校1年生と2年生にあたる学年の化学の授業を持たせていただいています。
現在は化学嫌いが続出する化学反応式や化学結合の性質を扱っています。
幸いSTEM先進校ということもあり、学校には色々な実験器具が揃っています。
不足しているものも多くありますが代用できるものも多く揃っていますので日々試行錯誤しながら授業を行っています。
写真は子どもたちとザンビアのスーパーに並んでいるお酢の濃度を調べようという授業を行った時の様子です。
お酢の濃度を自分たちで調べられることに驚いている様子や子どもたちの一生懸命計算する姿や考察している姿にいつも元気とやる気をもらっています。やっぱり実験は楽しいよね!!

<←実験の授業の様子>

また私自身も学びは多く、ザンビアのお酢は5%も濃度があって日本より高めであることなど実験を通して子どもたちと一緒に学んでいます。

でも一番気になるのはやっぱり教科書!!というのも、子どもたちが持っていない点です。そのため復習は自分のノートに頼るしかありません。

私も高校生の時につくづく思っていましたが、板書を綺麗に取れない。
だから見返す気力もなくなる。こんな生徒もいると思います。
また、私の学校では先生方の解説も早いため子どもたちはノートを取るのに一生懸命です。板書も次々内容が入れ替わるので書ききれていない生徒も多い。
なんとかしてあげたい。
色々策を考えるのですが自分のクラスだけやってもとか、一人で勝手にやるのも、とか色々考えちゃいます。まずは同僚の先生方としっかり関係を作って現状先生たちが抱いている問題のお手伝いをすることを当面の目標にしたいと思います。

<←物理の実験室の様子>




<←2年間の私の学び舎>

今私は同僚の先生方や子ども達をはじめ多くの現地の人々にたくさん支えられて活動しています。そんな皆さんに感謝してまた明日から元気に活動していきます。

ご清覧ありがとうございました。

<みんなを画角に収めようとした一枚>