2017年3月29日水曜日

ザンビアに赴任して

 2016年度4月にIDECに入学しました、薄田孝誠と申します。大学院では教育開発を学んでいますが、3月までは兵庫教育大学で学校教育学を専攻していました。

 私がザンビア特別教育プログラムに参加すると決めてから、約2年も準備期間がありました。その間、IDECではザンビア関連の文献を読んで勉強していたので、ザンビアという国を紙面上でしか認識したことがありませんでした。なので、いざザンビアの地に降り立った時は自分が本当にザンビアにいるのかわからなくなるくらい、不思議な感覚になりました。ザンビアって本当に存在する国なんだと、その時に実感しました。小さな夢が叶ったような思いがしました。

 現在、ザンビアに到着してから約2か月、任地の中等学校に赴任してから約1か月が経ちました。授業も本格的に始まり、一週間に15コマの授業を担当しています。物理をグレード10の生徒に、数学をグレード8の生徒に教えています。物理の授業では、黒板を書き写すだけの授業ではなく、実験を多く取り入れようとしています。

 最近では、物体の中心を見つける実験を行いました。物体にピンを通して、重りのついた紐をピンにかけて、紐が静止した時に紐に沿って物体に線を描き、それを2か所の別の点からも行い、3つの線の交差する点が物体の中心であるというものです。私の配属されている中等学校では実験器具が豊富に揃ってはいないので、今回の実験では身近なものを代用して行いました。写真ではよくわかりませんが、物体をスタンドに固定するコルクがなかったので生徒が普段食べて捨てているメイズの芯を、物体に刺すピンがなかったので、ペンのキャップを、紐に通す重りがなかったのでペンを代用しました。生徒たちは自分たちが持っているもので実験を行っているのがおかしいのか、楽しそうに取り組んでいました。
 

 もうすぐでテスト期間に入り、1か月の休み期間が始まります。この間に次の学期の授業準備と研究を進めていきたいと思います。