2014年5月29日木曜日

第2回 ザンビア特別教育プログラム赴任前勉強会 開催

528日に、赴任前の2回目の勉強会が開催されました。この勉強会は、ザンビア特別教育プログラム(以下、ザンプロ)参加者が、ザンビア赴任の前の準備として、定期的にザンプロ経験者を中心とした先輩方と共に行います。ここでは、どのように勉強が行われているのか紹介します。

528日の勉強会では、ザンプロ経験者から以下4点について、発表がありました。

1.ザンビアでの暮らし
→写真を見ながら、町、家の様子、交通手段(乗り合いバスや長距離バス等)、買い物場所(スーパーマーケットや市場等)


2. 学校の様子(高校を中心に)
1年を通しての学校カレンダー、一般的な1日のスケジュール。学校でよくあるイベント(スポーツ大会、ミスコン、科学オリンピック等)も紹介

3. ザンビアの先生や生徒の様子
→実験施設の様子、実際の授業映像、ザンビアの理数科の先生の一般的な授業のやり方、生徒の学力、ザンビアに持っていくと授業をする上で役に立つ本や情報


4. 研究
→先輩隊員が自分の研究概要を基に、どのような研究テーマを持って、どのように実際に研究を行ったのかを説明。また、研究テーマの選び方等のアドバイス有。

参加者からは、学校について、また一般の生活について以下のような質問が出て、ザンプロ経験者より、いろいろな場面を想定しながら具体的な回答がありました。

・日本と比較して、先生と生徒は、どのような感じの関係ですか?
・先生たち(同僚)との関係はどのような感じですか?
・治安は悪いですか?
・ビールはおいしいですか?


次回は、ザンビアでJICA(国際協力機構)が実施している教育分野の技術協力プロジェクトの紹介の予定です。

2014年5月26日月曜日

周囲の人の大切さ

ケープタウンで開催される“世界で最も美しい”と言われるTWO OCEANS MARATHION 。これは、私にとって人生初めてのマラソンで、しかも、56㎞で7時間の時間制限つき。「フルマラソンにも参加したことがない私にできるのだろうか。不安や心配もあるけど、是非挑戦してみたい!世界で最も美しい所を走ってみたい!!」という思いがあり、マラソンに参加することにしました。当日は、たくさんの方々からの声援があり「頑張るぞぉー。」と気持ちが高ぶりました。途中、そんな気持ちの高ぶりとは裏腹に、突然の膝の痛みで気持ちがダウン。立ち止まる度に、共に走っているランナーや応援してくれている人達から「Don’t give up. You can make it.」と励ましの言葉を頂きました。その言葉を聞くたびに「I can do it! まだまだいけるぞぉー。」と走る勇気が沸いてきました。何度も挫けそうになりましたが、一歩ずつ前へ前へと進み、何とか7時間以内に完走することができました!その時に感じた達成感と充実感は、言葉にならないほど素晴らしいものでした。「諦めなければ夢は叶う」「挑戦している過程と先には新たな景色が待っている」など人間の可能性の大きさを感じることができた時間でした。


しかし、その後、大事件が発生。完走出来て「やっぽぉーーー!」と喜んでいましたが、まさかの大切なパスポートとその他の貴重品を紛失。一気に意気消沈。しかし、気持ちを切りかえ、思い当たる所を探したり、JICAに連絡したり、警察に紛失届を出したりと、出来るだけの行動をしました。3日経っても見つかったという連絡はなく、パスポートを発行する手続きをしようとしていた矢先・・・奇跡的にそれらが入ったカバンが戻ってきたのです。現金やカード、パスポート、見つけたらそのまま奪ってしまってもおかしくない状況。しかし、そのような状況の中、そっくりそのまま全てを届けてくれたMr. Njimuさん。どうして私のカバンを奪わなかったのか、不思議に思い、空港に向かうタクシードライバーに質問をしてみました。

私:もしあなたがパスポートや現金がたくさん入ったカバンを発見したら、あなたはどうします?
運ちゃん:僕はその持ち主に返すよ。
私:どうして?
運ちゃん:確かにそのお金を取ったら嬉しいよ。でも、その持ち主は悲しいでしょ。その人の悲しんでいる顔はみたくない。僕は、自分で働いて稼いだお金でハッピーになりたい。人の物でハッピーにはなりたくない。
それを聞いてジーンとしてしまいました。「Mr.Njimuさんもそのように思っていたのかな。」と少しスッキリしました。

今回の旅行は、多くの人に助けられ、人の優しさにたくさん触れられた旅行でした。自分一人では完走できなかった。完走することができたのも、当日までトレーニングに付き合ってくれた仲間や、いつも応援してくれた友がいたからこそ。そして、当日も多くの方々の応援や走っている人達から勇気をもらい、だからこそ56㎞というウルトラマラソンを完走できたのだと感じました。共に頑張れる仲間、いつも応援してくれる友人、そして陰ながら応援してくれている人たち。また、まさかのハプニングで出会ったMr.Njimuさんのような温かい心の持ち主。このような人達に出会えたことが本当に幸せー。そして、このような環境にいれたことに感謝すると共にずっとこの出会いと関係を大切にしたいと思った!!「困っている人がいたら率先して助けよう。そして、相手のことを第一に考え、相手が喜ぶような行動ができる人になりたい!」と帰りの飛行機の中で思いました。


幸いにも紛失したパスポートが戻ってきましたが、多くの人たちにご迷惑をかけてしまったことを深く反省しております。帰国まで残り1ヶ月。安全と健康を心がけ、何もトラブルを起こさないよう注意し、残りの活動を全力で頑張っていきたいです!

2014年5月21日水曜日

ザンビア特別教育プログラム参加のきっかけ②

はじめまして。
この春広島大学大学院国際協力研究科(IDEC)に入学し、ザンビア特別教育プログラムに参加しています。

僕のざっくりとした経歴は以下の通りです。

  学部卒業
    ↓
  民間企業
    ↓
  青年海外協力隊
    ↓
  IDEC

青年海外協力隊では大洋州の赤道付近にある島国で高校の教員をしていました。


やしの生い茂る島で、現地の人たちはいつもにこにこ親切で家族と音楽とダンスを愛する国民性だったので、気持よく活動を行うことができました。

現地の人々と共に生活する中で、幸せな暮らしとはなにか、開発とはどういうことなのか、と疑問を感じたことがIDEC入学のきっかけです。


ザンビアプログラムはIDECの説明会で話を聞いた時に直感的にやってみたいと思いました。

協力隊時代の経験をザンビアの教育現場に還元すると共に、IDECで学ぶ学際的な理論を実践を通してより発展させていけたらと思います。

2014年5月16日金曜日

最後の教師会

  毎ターム休みに入ると、理数科教師隊員が首都に集まって、教師会というものが開催されます。帰国隊員報告や様々な情報を共有する場です。同じ職種の隊員が集まり、意見を交換するとても大切な会なのですが、今回が私にとって最後の会となりました。今まで1日開催だったのを2日間にし、専門家を招待するなど初の試みがなされました。普段は、日々の授業と目の前の生徒とのやり取りで周囲のことを忘れがちですが、この機会があることで視野を大きくもつことができます。また、他の隊員と直接話すことができ、活動の参考にすることもできます。忙しい中、この会をオーガナイズしてくれたみんなや、発表をしてくれたみんなに感謝したいです。

私は今回が最後の教師会ということで、帰国報告を行いました。「あの時こんなことを感じていたのだな~。あんなこともあったな~。」と思いながら発表資料を作成し、2年間の活動を振り返る良い機会となりました。私の活動で失敗したこと、成功したことは山ほどあります。私の経験を今後の隊員さんに活かしてもらいたいという気持ちを込めて、発表を行いました。


2年間というのはあっという間ですね。日本でザンビアへ行く準備をしていた頃が、つい最近のことのように感じます。ザンビアでの生活は毎日が刺激的で、学びの日々。その中で色々な物を吸収するこができ、本当に来て良かったなと思います。もうすぐ私も帰国です。実質学校へ居られるのは残り1カ月程度です。その1カ月で何をしようかなと最近考えますが、やっぱりやりたいことは尽きないですね(笑)。学びは人間である限り永遠に欲するもので、人間らしい行為だと思います。教育に変革をもたらすのはとても時間がかかりますし、人の気持ちを動かすのも難しい。私がザンビア人へ伝えられたことは小さなことかもしれませんが、私との出会いがなければ一生知らない人生だったかもしれない。そう思って、私が来た意味を見いだしています(笑)。さ~て、最後まで頑張ろう!!^^


2014年5月14日水曜日

ザンビア特別教育プログラム説明会報告「参加者からの質問集」

513日(火)に広島大学の学部生対象に、ザンビア特別教育プログラムの説明会を行いました。説明会では、まずプログラムの概要を説明し、その後、質疑応答になりました。今回の参加者は概ね1年生で、海外、国際協力、青年海外協力隊等に興味があり、具体的にどんなことをやりたいのか、できるのかを模索している方が多かった印象でした。
 ここでは、参加者の皆さんから出てきたいくつかの質問と参考情報を紹介しますので、青年海外協力隊や国際協力に興味が少しでもある方は是非、読んでみてください。


【質問1】青年海外協力隊ってどんなシゴトをするの?

【参考情報】
開発途上国からの要請(ニーズ)内容は多岐に渡り、120以上の職種(シゴト)があります。助産師や自動車整備など、特定の資格やスキルを必要とする職種もあれば、コミュニティ開発や青少年活動など、特に資格等を求められない職種もあります。

ねらい目職種トップ3            
1
理科教育・数学教育
2
小学校教育
3
幼児教育

新卒での参加者が多い職種トップ3
1
コミュニティ開発
2
青少年活動
3
小学校教育

引用:国際協力機構(JICA)5クリックでよく分かる青年海外協力隊」
http://www.jica.go.jp/volunteer/5step/index.html>(アクセス:20014514日)
参考:国際協力機構(JICA)「職種・要請を見る」
http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/job_info/>(アクセス:20014514日)


【質問2】指導できるような技術がないのですが、参加することができるでしょうか?

【参考情報】
多くの開発途上国は社会的にも経済的にも数々の課題を抱えています。協力隊は途上国の人々とともにこれらの課題を克服するための協力活動ですので、何らかの「技術」や「知識」を持っていることが必要です。
しかし、ここでいう「技術」とは、例えば自動車整備といったハード系の技術から、コミュニティ開発のための創意工夫能力といったソフト系の技術まで、幅広くとらえています。特に後者については、その人の創造性こそが技術力になるとも言えます。

引用:国際協力機構(JICA)「よくある質問」
http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/qa/answer.html#qb-5>(アクセス:20014514日)


【質問3JICA青年海外協力隊と広島大学の連携プログラム「ザンビア特別教育プログラム」に参加するメリットは何ですか?

【参考情報】
・ザンビアプログラムは、2002年から実施され25名以上の先輩がおり、派遣前にその先輩からザンビアの問題点や現状について、より詳細に聞くことができるところ
・先行研究等本で読んで学んだ理論が、ザンビアに派遣された自分の目の前で実際に起きており、「理論」と「実践」の繋がりを肌で感じ、学べるところ
・青年海外協力隊参加期間を含め標準の課程として36ヶ月で修士の学位が取得できるところ


参考:ザンビア特別プログラム「FAQ
http://home.hiroshima-u.ac.jp/zamproba/faq.html#f1>(アクセス:20014514日)


【質問4】広島大学大学院国際協力研究科の入試ってどんな問題がでるのですか?

【参考情報】
広島大学中央図書館で入試過去問題(過去3年分)を閲覧することができます。

引用:広島大学「入試問題(過去問)公開」
http://www.hiroshima-u.ac.jp/nyushi/gakubu/gakubu_kakomon/>(アクセス:20014514日)

2014年5月11日日曜日

ザンビア特別教育プログラム参加のきっかけ①

2014年の4月にIDEC(国際協力研究科)に入学した、久保田真悠と申します!
3月までは、兵庫県の関西学院大学の法学部に在籍する学部生でした。

学部時代には、カンボジアのボランティアや、東日本大震災復興支援プロジェクトの活動に携わっていました。

私がIDECの受験を決めた理由は、ザンビア特別教育プログラムに参加したかったからです。

カンボジアの小学校でのボランティアや、復興支援で東北の小学生、高校生と関わる中で、「教育とは何か」について真剣に考えなければならない機会がたびたびありました。


それ以来、将来教員を志望する中で、「教育」とは人間にとってどのような役割を担うのか、世界的な視点を持ちたい、途上国の教育の現状を見たいと思い、青年海外協力隊に参加して自分の目で見て、考えたいと思ってきました。

そんな中、IDECのザンビア特別教育プログラムについて知り、参加だけでなく、ザンビアの教育の役に立つかもしれない研究も出来ると知り、受験&参加を決意しました。

私は理数科の知識が理系出身の方と比べてかなり後れをとっているので、これからとてもとても頑張っていきたいと思います!

2014年5月6日火曜日

学費の値上がり


1月から始まる第一タームも4月に終えて、現在はターム休み中で来タームに向けて準備中です。第一タームで起こった出来事を振り返ってみようと思います。

第一タームは1月中旬から始まるのですが、G10の国家試験の結果が出るのが1月下旬。それからG10の生徒が入学してきます。G10の入学式があるのかと思いきや入学式もなく、日に日に一人、二人とG10の生徒が学校に登校して来ました。従って1月にG10の生徒はほぼいなく、2月に入ってからも初めはクラスに10人程度の生徒数で授業を実施。徐々に数が増え、3月になってやっと1クラス30人程度になりました。

やはりザンビア人はザンビアンタイムで動いているからG10の生徒は学校に入学するのが遅いのか思って、あまり原因も追求しませんでした。

しかし今回入学が遅れた一番の原因は学費の問題。

今年から学費が約1.6倍に値上がりし、その学費を払えないと当然ながら授業を受けられません。大部分の生徒からこの変更に対して不満続出。生徒からも「こんなに払えないよ!」「先生、助けてくれ!」という声も多数ありました。

また校長や副校長がクラスを巡回して、クラスの中に学費を払っていない生徒を見つけるや否や即退出。また学生証も別に購入する必要があるのですが、学生証も購入してない生徒も多数いて、彼らもクラスから即退出。クラスに残るのはまた10人程度。多くの生徒が教室からいなくなる様子を見ているとなんともやるせない気持ちになります。


今回の件で改めて感じた事は、ザンビアではお金がないと教育を受けられないということ。僕が住む小さな村では多くの生徒が学費の値上がりの影響を受けます。お金があるから教育を受けられる。教育を受けるためにはお金が必要。わかっていたことだけど、目の前で目撃すると痛感します。現実を目の当たりしました。

2014年5月1日木曜日

青年海外協力隊の一次選考対策

今年度は新たに2人の学生がザンビア特別教育プログラムに参加し、
広島大学大学院国際協力研究科において勉強を行っています。

ザンビア特別教育プログラムでは、ザンビア赴任に向けて定期的に勉強会を開催しています。第1回目の勉強会として、青年海外協力隊一次選考の対策を行いました。


青年海外協力隊の一次選考は書類審査によって行われます。
今回は二人が作成した応募書類を基に、協力隊経験者からアドバイスを頂きました。

この勉強会を通し、二人の申請書はより具体的かつ明瞭になったと思います。
次回は、二次選考の対策を実施する予定です。