2019年10月7日月曜日

ザンビアだより

 初めまして,IDECの清水研究室(理科教育開発)に所属兼,ザンビアプログラムで,青年海外協力隊2018年度3次隊として,ザンビアの北西部州のソルウェジに派遣されております,原 悠と申します。
理科教育という職種で,日本でいう中学校1年生(Grade8)の理科と高校1年生(Grade10)の物理を教えています。

赴任してから8ヶ月が経ち,活動にも随分慣れが出てきたように感じます。そんな時期にこのブログを書かせていただいています。


 さて,ここで問題です。

 

ザンビアの学校にきて私が一番驚いたことはなんでしょう?


答えはこの写真に隠されています。(担当クラスの子どもたちと原)
それは子供達の「自己表現力」です。
 
彼らは自分を表現するのが大好きで,先生の私が画面の端に追いやられる始末()。明るく元気な彼らにはいつもたくさんの笑顔をもらっています。

そしてもう一つ問題です。

自分を表現するのが好きな彼らが授業で嫌いなことはなんだと思いますか?


それはなんと「発表」です。彼らには,自己を表現することよりも,間違うことの方が怖いのです。日本の生徒達とよく似ているなと思います。
でも日本と違うのが,「教え込み」・「正しい答えしか求めない」授業スタイル。
このような授業スタイルが,授業での子供達の自己表現の場を奪い,自分の力で問題を解決しようとするのではなく,誰かが正しい答えをいうのを待つような,受容的な子供達を作り出しているように感じました。
しかし,このような状況を生み出しているのが現場の先生というよりも,一人の先生が持つ授業の多さやシラバスに書かれている教えるべき授業内容の多さといった,現場レベルではどうにもならない部分も関係していることを赴任して気づかされました。
このようにして,研究論文を読んでいてもイメージ出来なかった,ザンビアの生の部分に触れることができるのがザンプロの素晴らしいところだと改めて感じました。

 今,私は日々,赴任校にどのような形で貢献できるか悩みつつも,自分の活動内容と向き合いながら,充実した生活を送らせて頂いています。
 
たった2年間という短い時間でどれだけザンビアの先生方や子供達に貢献できるかはわかりませんが,自分の持っている知識を存分に使いつつ,彼らと様々なことを学びあいながら,一緒に成長できるように,これからも頑張りたいと思います。