2009年9月26日土曜日

プリフェクト(風紀委員)の話

こんにちは。
ザンビアに来てそろそろ9ヶ月になります。
タンザン鉄道の始点の駅があるカピリムポシで理科を教えている中里春菜といいます。

今日私の学校で面白いことがあったので皆さんにシェアしたいなと思います♪

ザンビアの学校には最高学年にプリフェクトと呼ばれる生徒たちがいます。
彼らの役目は、先生に代わって他の生徒の監視役を行うことです。
この役目につくということは、生徒にとって名誉なことです。

今日はそのプリフェクトを決めるミーティングがありました。
プリフェクトは200人くらいから20人ほど選ばれます。
手順は・・・
1.担任の先生が自分のクラスから何名か推薦します。
2.選ばれたものに意思確認をします。
  (ここで、なりたくないと言う者は降りることができます。また、なりたい者は先生に交渉しに来ます。)
3.大勢の先生たちの前で、プリフェクト候補者たちは1人づつ部屋に入ってきて名前とマニフェストを発表します。
4.彼らは先生たちの容赦ない質問に必死に答えます。
5.先生たちが1人1人合否を決定していきます。

今日行われたのは3~5でした。
生徒たちはとっっっても緊張してました。ほとんど泣きそうな子やぜんぜん声の出ない子もいました。
それもそうだと思います。なぜなら、先生たちは踏ん反り返るように座っており、彼らが前で一生懸命はなしてるのに自分たちで話をしていたりして、それでいて聞こえないからもっと大きな声で!と言ったり・・・
ひどいなと思いましたが、とても面白い行事でした。
生徒たちがとってもがんばっているのが伝わってきました。
これは、先生たちにとっても重要なことなのです。頼りがいのある子がプリフェクトになれば、自分たちもとっても助かります。できるプリフェクトのいるクラスはノイズメーカーたちが静かにしています。
彼らは先生たちの言うことを責任を持って遂行する役目なのです。

先生たちと生徒のやり取りを少し紹介します。

「プリフェクトになったら何に力を注ぎますか?」
→「学校がいつもきれいに保たれるようにします」(Keep Zambia cleanと言うスローガンがる)
「どうやって保ちますか?」
→「遅刻してきた生徒に掃き掃除をさせます」
「誰も遅刻しなかったらどうしますか?」
→「学校で英語以外の言葉を使った者に掃き掃除をさせます」
「みんなが英語をしゃべっていたらどうしますか?」
→「水曜日にみんなで放課後掃除をします」(水曜日の放課後は掃除の日と決まっている)
「金曜日はどうしますか?」
→「・・・」(泣きそう)


「なぜプリフェクトになりたいですか?」
→「パワーを持ちたいからです」
先生たち爆笑・・・この子は不合格


「君はとっても小柄だけど、体の大きい子もちゃんと注意できる?」
→「もっと大きい子に注意してもらうように頼みます」
先生たち爆笑。「周りに頼む子がいなかったらどうしますか?」
→「紙に名前を書いて先生のところに持って行きます」
再び笑い
→「僕は今までで一番小さい初めてのプリフェクトになりたいです!」
合格


この制度は日本にはないものだなと思いました。
そしてとてもいいシステムだと思いました。
なんというか、ザンビアにとても合っているなと。
生徒と先生が協力して学校の秩序を保っていこうとしてます。
プリフェクトになると赤いネクタイをつけることになります。普通の子は緑のネクタイです。
これはとっても名誉なことで、周りからも一目置かれる存在になります。
先生からも頼りにされます。
こうやって彼らは自身をつけていくと思いますし、大きく成長するでしょう。

長くなりましたが、以上。プリフェクト選考の話でした。