2013年11月21日木曜日

ザンビア再訪

半年ぶりに調査のために、ザンビアへ戻ってまいりました山中です。雨季のはずが、ほとんど雨が振らず、温度が下がらないので、寝苦しい日々を過ごしています。

ザンビアでの二年間の活動を終えて、ザンビアへ戻ってくるボランティアはそうそういないので、今現在は非常に貴重な体験をしていると思います。もう二度と行くことが出来ないと思っていた所でもう二度と会えないと思っていた人に会う。非常に喜ばしいことです。その一方で、悲しい知らせを聞くこともあります。

 
例えば、こんなことがありました。私は先日、二年間勤務していた学校へ訪問しました。すると、多くの同僚が再会の挨拶も早々に、職員室へ連れて行ってくれました。いや、半年前までは職員室があった所と表現したほうが適切でしょうか。連れられて行ってみると、そこには瓦礫になった職員室があったのでした。

詳しいことを同僚たちから聞いてみると、学校運営に対して不満を持っていた生徒たちが夜中に職員室に忍び込み、そこから寄贈されたパソコンやコピー機などの高価そうなものを全て盗み出して、放火したということでした。もっと適切な方法でその不満を伝えることが出来たであろう生徒に対してと、あったものが失くなってしまった悲しさでいっぱいになりました。

歴史のある学校で、その職員室がこれまでの卒業生にとって思い出の場所であるということは想像に易いはずだろうし、さらに学校にパソコンが寄贈されたその瞬間にだってその場に居合わせたのであれば、そのパソコンを盗み出すことで誰がどんな表情で思いをするかありありと想像することができると思います。想像力が大きく欠落していると言わざるを得ません。

しかし、一方で学校側の深夜に生徒の侵入を許すという、そのずさんな管理体制や、これまでの暴力的な生徒指導の積み重ねも同時に責められるべきであると思います。

解決に向けた民主的な方法を採用しなかった、できなかった、思いもつかなかった生徒たちには、これからどんな指導が教育が必要であるのか、思い出の場所で考えてみたいと思います。