2013年5月16日木曜日

ザンビア理数科教師会


 

今回は、私が活動の一環として参加している「教師会」について話したいと思います。教師会とは、主に私たち理数科教師が、他の隊員の取り組みや経験・作成物を共有したり、共同でイベントを開催したりすることで、活動を成功に導く可能性を高めることを目指している団体です。ザンビア教師会の主な活動は以下の通りです。

    3回の学期休み(4月、8月、12)に行われる活動報告会(教師会意見交換会)の開催

    先輩訪問の実施

    模試の実施(サイエンス&マスコンテスト)

    ザンビア人教師向けの研修会(ワークショップ)の開催

    科学実験の訪問実演(サイエンスキャラバン)

    授業研究 

⑦ 問題集(パンフレット)・教科書・理科実験解説書の作成、販売

4月に行われた教師会は、6月に帰国される先輩隊員の活動報告、ソルウェジ、ンドラで行われたワークショップの報告、そして理科、数学コンテストの分析発表(各学校の生徒のできの比較、そして生徒のつまずきの分析)でした。他にも、各々の隊員が抱えている問題点の共有や今後の活動の提案などをシェアする場も設けられました。同職種の先輩隊員や同期との話し合いは、参考になることが多く、とても有意義な時間です。

また、悩みや問題点の共有だけではなく、ザンビアの教育界にどのような貢献ができるのかをみんなで一緒に考えていきます。教師会の活動内容でも前述しましたが、私たちが今行っている活動を一つ詳しく紹介していきたいと思います。

日本では、教科書があるのが当たり前ですが、ザンビアでは、教科書を買うだけのお金を持つ生徒は多くありません。そのため、教科書を持っている生徒はほんの一握りにしかいません。教科書がなければ自習勉強すらできません。そこで、先輩方は、生徒が買うことが出来る教科書を自分たちで作成し、それを安価で販売するという活動を実施しています。今もその活動は続いており、各隊員がそれぞれの任地で教科書(パンフレット)の存在をアピールし、生徒や同僚等、パンフレットが欲しいと言っている人に制限なく販売しています。私も今回初めて生徒にパンフレットを売りました。パンフレットを買った時の、生徒の嬉しそうな顔。パンフレットをぎゅっと握りしめて、満面の笑顔で「ありがとう、頑張って勉強するねー。」と言われ、すごく嬉しくなったのを今でも覚えています。

異なるバックグランドを持つ人が集まり、同じ職種として共に活動していく。そして、自分たちで試行錯誤しながらアイディアを出し合い、共有し、みんなで同じレールに乗って活動していく。「こんな活動を一緒にできるのもJOCVならではの醍醐味なのではないだろうか。」と、教師会のミーティング後に思った樺島でした。