2015年4月20日月曜日

アメリカからのお客さま

3月に入り突然理科のHoD(教科主任)に呼ばれ彼のもとへ行くと1通のメールを見せられました。そのメールの中にはアメリカのコロンビア大学から視察団がザンビアに来てザンビアの授業研究の視察、教育省等関係者へのインタビューをするというものでした。もっとしっかりと読んでみると、授業研究の視察に行く学校の1つにうちの学校が選ばれていることに気づきました。

「ホントに?」と思わずHoDに聞き返してしまいました。彼らが来るまで約2週間、準備をしなければと思っていた矢先に、視察団がうちの学校に来る日にカピリムポシ地域のスポーツ大会(県大会クラスの大きい大会)が行われることを知りました。スポーツ大会が開かれるということは選手以外の生徒にとっては祝日なるようなものです。そのような中で授業研究だけを行うというのはほぼ不可能であり、行ったとしてもいつもと状況が違うのでとても不自然な形になってしまいます。

「どうするの?」と聞くと、違う学校でやることになったと話していました。今回僕らはオブザーバーとして授業後のディスカッションに参加するという形になりました。

当日に授業研究の開催される学校へ行くと、コロンビア大学から3人の人たちが来て授業研究のデモレッスンを行っていました。この学校のHoDはかつて日本で授業研究の研修を受けた人であることもあり、普段の授業研究から議論をしていたのだと思いますが、授業をやっている先生の質問から日本の授業できくような質問(例えば、授業終わりに「今日は何の勉強をしたかな?」)を聞くことができました。教科は理科ですが、他の学校の授業研究の姿を見ることができたのはとても良い経験になりました。


授業後にコロンビア大学から来ている人たちに話を聞いてみました。時折聞き取れなかったり、僕自身がそのプロジェクトのことを知らないこともあってはっきりとは分からなかったですが…聞いてみると全員修士の学生らしく、ニューヨークのシンクタンクが行っている6つのプロジェクトのひとつにザンビアの授業研究が入っており、そのプロジェクト評価のため来ているということを話していました。彼らがザンビアに来る前から教育省から関係者へのレターを出して事前に知らせていることや、当日も教育省の偉い人をつれて授業研究を見に来る等準備のすごさというか、力の強さを感じました。

今回、残念ながらうちの学校で授業研究を行っている場面をみてもらうことはできなかったですが、他の学校の先生との交流や教育省の人と話をすることができたり、同じ修士の学生が調査をしている一場面を垣間みることができてとても良い経験ができました。
僕自身も残りのザンビアでの活動をがんばりたいと思います。

* この調査はブルッキングス研究所のMillions Learningプロジェクトの一環で実施され、調査結果はブルッキングス研究所のHP上に公開されています。

ザンビア特別教育プログラムHP: http://home.hiroshima-u.ac.jp/zamproba/